GRADUATE SCHOOL OF EDUCATION
教育学研究科
障害原理論、障害児教育史、インクルーシブ教育
私の研究の出発点は、「障害とは何か」と考えたことでした。特別支援教育を学ぶ中で、自分の関心を深める方法として「歴史研究」と出会いました。20世紀転換期のアメリカ合衆国においては、通常学級の学業・行動の規準についていけないけれど、「障害」があるとは言い難い、そのような「正常と異常の狭間」に位置づく曖昧な子どもたちがいました。そうした時代に、彼ら/彼女らを可視化しようとし、教育的対応を試みた実践がありました。史資料と向き合い、その歴史を辿りながら「障害とは何か」について考え続けています。最近は、1960年代以降の日本における重度・重複障害児教育の歴史も研究しています。重度・重複障害児教育の歴史からは、「障害とは何か」だけでなく、「学校の役割は何か」「教育とは何か」を考えることができます。
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障害のある子どもの教育や福祉の歴史に関すること、現代のインクルーシブ教育に関すること等が指導可能なテーマです。私の主たる研究対象国は日本とアメリカ合衆国ですが、対象とする国は問いません(対象国の言語で文献を読めることは前提となります)。研究方法は主として文献研究法を用います。古い資料のなかから、当時の人たちが何を思い、何を考え、実践していたのかを一緒に考えていきましょう。